プライベートを大切にして、オンもオフも自分らしく過ごすパリジャンたち。 パリで日常を過ごす彼らにとって大切なのは、都会にありながら静かで穏やかに過ごせる場所。暮らしに寄り添うルノーとともに、本当は秘密にしておきたい、パリの素敵なスポットをめぐった。
Photo : Shiro Muramatsu
Coordination & Text : Mami Okamoto
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ルノーに乗って「ほっとひと息つける場所」をめぐろうとまず向かったのは、“パリの始まりの地”といわれるセーヌ河岸のシテ島。観光客でにぎわうポン・ヌフから小径へ入ったところに、パリでもっとも静かで美しい広場といわれる「ドフィーヌ広場」がある。パリ随一の観光エリアであるにもかかわらず、この一角だけは喧騒からかけ離れ、まさにローカルの秘密の場所といった雰囲気なのだ。
この広場が造られたのは1607年のこと。当時のフランス国王だったアンリ4世が、皇太子(のちのルイ13世)のために設計されていて、パリ最古の広場でもある。
なぜ、シテ島にありながらこんなに静かなのか。その理由は、もともと王族のために造られた閉鎖された空間だったこと、それに19世紀後半のオスマンによるパリ改造を逃れたエリアであったことにある。まさに「孤島」のように当時の面影を残したまま現存しているのだ。それゆえに静かでどこかミステリアスなこの広場。現在では、ギャラリーやカフェが並び、天気の良い日にテラスでくつろぐひとときは最高。タイムスリップしたような気分になれる。
フランス生まれのコンパクトSUV、ルノー キャプチャーだったら、パリの狭い路地も楽々運転できる。
上/シテ島の西端に位置する、三角形の広場。中央にはテラスが並ぶ。 下/クロワッサンとカフェラテはパリジャンの定番の朝食。
📍Place Dauphine
Place Dauphine 75001 Paris
ここ最近、パリジャンたちの食への好奇心と、多様性を受け入れるおおらかな国民性を刺激するのが、「自然派ワイン」と、インド、アフリカン、アジア料理などのいわゆる「異国ごはん」。その両方を楽しめるのが、2025年4月にオープンしたばかりの〈LA JOIE〉だ。
ここは、地元で愛されるワインバー〈Café du Coin〉で7年間修行したシェフが手がける、創作スリランカ料理レストラン。シェフはスリランカ出身。コリアンダーやチャツネが効いた本格的なスパイシーな料理はフレンチタパスのようにアレンジされ、どの皿も軽めで洗練されている。ランチでも、お酒を飲みながらのライトなディナーにも丁度いい。
価格はランチで20€ほど、ディナーはアラカルトで1品8€〜と、親しみやすい価格も魅力。地元のブリュワリーとコラボしたオリジナルビールや自然派ワインとともに、本格スリランカ料理を堪能できる。カジュアルな雰囲気のなか、肩肘張らずにエネルギーチャージできるとあって、グルメなパリジャンたちからの熱い視線を集めている。
かつて精肉店だった店舗をモダンに改装した店内。
📍LA JOIE
117 Rue du Chemin Vert, 75011 Paris
Instagram|@la_joie_srilankan_food
読書家のパリジャンたちが、心から落ち着ける場所といえば、「国立図書館・リシュリュー館」。2011年から12年間の改修を経て、2022年9月にリニューアルオープンした。
文化遺産に指定されたスペースを保存しながら、一部は近代化しアップデート。新旧フランス建築の魅力すべてを凝縮したような空間で、とくに圧巻なのは「オーバルルーム」。高さ18mの天窓から光が入る楕円形の大きな部屋に2万点余りの蔵書が並んでいる。ここでゆっくり本を眺めるのはもちろん、美しい建築を愛でつつ書架の間を歩くだけでも、十分に満喫できるだろう。
さらに施設内には、ヤシやコウゾなど、紙の原料となる植物が植えられた「ヴィヴィエンヌ庭園」や、オーガニック食材を使ったヘルシーなドリンクや焼き菓子を楽しめるカフェ〈ローズベーカリー〉も併設。子どもから研究者まで快適に過ごせる文化施設が万人に開かれているところに、フランスの懐の深さを感じさせる。
晴れていればカフェのテラスで、あるいは公園で、外の新鮮な空気を吸うのがパリジャンたちの習慣。パリでは、市の主導で緑化計画が進んでいて、自然と積極的に触れ合って都会にいながら大地を感じたいというローカルたちにとって過ごしやすい場所が増えてきている。
パリ2区の「ルヴォワ広場」は、金融オフィス街、パレロワイヤルなどの観光地に挟まれた地域にある小さな公園だ。中心部にありながら、ガイドブックには載らない、地元の人たちにしか知られていない穴場的なスポット。19世紀、多くの公共施設や広場を手掛けた建築家、ルイ・ヴィスコンティによる噴水が中央にそびえ立ち、その噴水を囲むように、美しく整備された芝生が円形に広がる。また、広場の周りを囲むようにプラタナスの木が植えられ、ちょうどよい木漏れ日が広場に入るような設計になっている。
そのためか、晴れた日には、仕事中に休憩をするオフィスワーカー、ピクニックをする学生たち、近所に住むファミリーなど、地元のよさを知り尽くしたローカルたちの憩いの場所となっている。
広場のまわりは歴史的建造物も多く閑静なエリア。
フランスの4大河川へのオマージュを込めた噴水。
パリ11区のジャン=ピエール・タンボー通りは、レピュブリック広場の北側から、アフリカ系の人びとが多く暮らすエスニックなカルティエまでをつなぐ、約1.2kmの賑やかな通り。この通りには近年、自然派ワインを扱うワインカーヴやバーが増え、アペロの激戦区となっている。
フランス人にとってアペロは、夕食前に友人や恋人とリラックスしながら過ごす大切な習慣。ほっとひと息つけるにもうひとことつなげる一文があると。なかでも遊び慣れた大人のパリジャンたちに人気なのが2023年11月にオープンした〈Cave Canaille〉。 決して大きくない店内には、オーナーのアントニーさんがセレクトするワインがずらり。良質な自然派ワインが10€台から手に入るとあって、初心者にもワイン通にもなじみやすく足繁く通う人が急増中。
この店は、店内でグラスワインを飲みつつ、家で飲む用のボトルをアントニーさんに相談しながら選べるなど、使い勝手がいいところはもちろん、パリでは珍しく定休日がないというのもポイント。忙しいパリジャンにとって、「いつでもおいしいワインが買える=頼れる存在」なのだ。
週末、車で来てまとめ買いをするのが忙しいパリジャン流。
ロワール地方やオーベルニュ地方の軽めのワインを多くラインナップ。
📍Cave Canaille
100 Rue Jean-Pierre Timbaud, 75011 Paris
Instagram|@cavecanaille
大都会のパリにあっても、自然体でくつろげるは場所を見つけるのが得意なパリジャンたち。食べることも、呑むことも、学ぶことも、公園で日光浴することも……。いつでも、好きなときに、自由に移動することを叶えるルノーの車は、自由を謳歌したいフランスの人びとにとっては欠かせない存在なのだ。
Renault CAPTUR/ルノー キャプチャー
伝統と革新が共存するパリの空気を纏った新型ルノー キャプチャー。
エレガントでありながらもテクノロジカルな印象を与え、際立つ個性を放つデザイン。街中から高速まで走りを楽しめる2つのハイブリッドシステムのラインナップ。コンパクトでありながら多様なライフスタイルに寄り添うユーティリティ。
パリが息づくフレンチコンパクトSUV。