今日はアルフレッド・ノーベルが、ダイナマイトの特許を取得した日です。
スウェーデン生まれのノーベルは、生涯を通じて350もの特許を取得した発明家です。なかでも1867年の11月25日に特許を取得したダイナマイトで巨万の富を築き上げたことから、「ダイナマイト王」とも呼ばれました。
© C.K. Koay
もともとノーベルは、トンネル工事などで作業をスピーディに進める目的でダイナマイトを作りました。兵器として使われるとしても、破壊力の大きな兵器は戦争を抑止することに繋がると考えていましたが、結果的には大量殺戮に使われるようになり、かえって戦争を激化させる結果となってしまったことを思い悩んでいました。
実際、1888年に兄が亡くなったとき、ノーベルと取り違えて死亡記事が新聞に載せられたことがあったのですが、見出しには「死の商人」とあり、「短い時間でかつてないほど多くの人間を殺害する方法を開発して富を築いた人物」と書かれていました。このことに衝撃を受けたノーベルは、後世に自分の名を残すことについて真剣に考え始めます。
そして、亡くなる前年に書かれた遺言状には、自身の遺産で基金を設立し、「人類に最も貢献した人物に、5つの部門にわたって賞を与えてほしい」とありました。それが「ノーベル賞」のはじまりとなります。5つの部門とは、生理医学、化学、物理、文学、平和でしたが、没後70年の1968年に経済学賞も増設されました。
© Bahnfrend
ストックホルム旧市街の「ノーベル博物館」には、ノーベルの人生や「ノーベル賞」にまつわるあらゆるものが展示されています。賞の設立理由となった遺言状のオリジナル原稿や、これまでの全受賞者に贈られたメダルや招待状、そして、受賞者が授賞式前に立ち寄る慣習のあるカフェ〈ビストロ・ノーベル〉も併設されています。
© Solis Invicti
人類の歴史に名を残す偉人たちの足跡を、肌で感じることのできる世界唯一のスポットです。北欧旅行の際にはぜひルートに組み込んでください。
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