4月14日は、バングラデシュの一大イベント「マンガル・シャブハジャトラ」の日。ムガール帝国時代から用いられた北ベンガル暦の新年。この日にバングラデシュの首都ダッカで行われるパレードをマンガル・シャブハジャトラといいます。
© Abidhasan00
1980年代、バングラデシュの国民は、軍事政権による圧政や、度重なる洪水被害に苦しんでいました。そうした状況に、ダッカ大学美術学部の学生たちはクリエイティブな方法で立ち向かうことを考え、1989年のベンガル新年に色鮮やかな大行進を行います。それが「マンガル・シャブハジャトラ」(幸福のための行進)として恒例となり、2016年にはユネスコ世界無形文化遺産にも登録されました。
© Rifat Jamil Eusufzai
パレードには多くのダッカ市民が参加。ベンガルタイガー、鳥、魚など、主に動物をモチーフにした巨大な模型を携え、歌い踊りながら行進します。現在でもダッカ大学の学生が中心になって仮面、山車を制作しているそうです。
© Mohammed Abdullah
自国の伝統文化を誇るとともに、「正義」の意思が込められた大行進。軍事政権への抗議という当初の意義は今でも受け継がれ、カーストや宗教にとらわれない多様性、民主主義を推し進めるイベントとして重要な意味をもっています。
© vashkar abedin
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