ムスブルミネ、街に一歩踏み出す
新しいルミネができるまで

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ルミネ大宮ーいつもの私、はじめての私、交差する街。

ムスブルミネ、街に一歩踏み出す
新しいルミネができるまで

People: LUMINE OMIYA

TRAVEL&EAT

2025.11.07

10 min read

生活者、働く人、学生、旅人……多様な人びとが行き交う交差点のような、埼玉・大宮。自分に帰れる「いつも」と、+αの「はじめて」をくれる街を歩いた、ルミネ大宮×TRANSITの旅企画。

2025年11月13日、大宮駅の東口に、新しいルミネの施設「ムスブルミネ」が誕生する。なんでも、埼玉ならではの食体験とサステナブルな取り組みをしているという。新施設の立ち上げをリードするSLBカンパニーの坂本進さんとルミネの筒井さんに、埼玉県民の台所・大宮市場を訪ねながらインタビューした。

Photo : Michi Nakano

Text:Kei Kawaura Edit:Maki Tsuga(TRANSIT)

大宮に新たにできる〈ムスブルミネ〉とは?

「ここからむすぶ 地域と未来とわたしのあした」
 
そんなブランドメッセージに掲げた木造2階建ての小さな商業施設「ムスブルミネ」が、2025年11月13日、大宮駅東口に生まれる。訪れた人の心と身体を豊かにする食を届ける場であり、サステナブルと地域創生と街づくりへの貢献を目指すルミネの新たな試みでもある。

ムスブルミネは大宮駅東口(北)から徒歩1分という駅前ながら、2階建てに抑えた低層なつくり。ここにSLBカンパニーが手がけるカフェ〈SLB CAFE〉とレストラン〈SLB THE DINING〉、そしてオーガニックショップ〈ORGANIC&CO.〉が、同じ屋根の下に集う。
 
人、もの、こと、土地を結ぶ新たな憩いの場の誕生を前に、ムスブルミネの秘密を聞こうと、施設立ち上げの主力メンバー、SLBカンパニー代表の坂本進さんとルミネ・業態改革グループの筒井さんのもとを訪ねた。

左はSLBカンパニー代表の坂本進さん。右はルミネの筒井さん。

坂本さんは、埼玉県内を中心に地域に根ざした飲食店を8店舗を経営する、食の場づくりのプロフェッショナル。ムスブルミネでは飲食店の運営を支える。筒井さんは、ルミネ大宮の魅力を高めるべく、館内だけにとどまらず、話題性のあるショップの誘致活動などを通じて街全体の価値を引き上げようと奮闘している。
 
そんな2人に「ついてきて!」といわれて向かったのが、大宮駅から車で20分ほどのところにある、「大宮市場」だった——。

海なし県でも魚がおいしい? 大宮市場の話。

大宮総合食品地方卸売市場、通称・大宮市場は、豊洲市場と並ぶ関東最大級の卸売市場だ。
 
ここには埼玉県産の採れたて野菜や全国各地の新鮮な魚が集まる。とくに金沢港からは、関東圏では最速で水揚げされてからその日のうちに大宮市場に届く。
 
大宮は北への玄関口。東北自動車道が走っており、東北で水揚げされる海産物は、東京より先に大宮市場で取り扱われるのだという。

大宮市場は、まさに埼玉県民の台所。飲食店の活気と、地元の人たちの食卓を支える。

「飲食店は食材ありき。たとえば、銀座の飲食店はすぐ近くに豊洲市場があることで、品質のよい食材を扱うことができておいしい料理を提供できます。大宮も銀座のようなもので、いい食材といいお店が揃っていて、街にいい循環がある。しかも大宮は、腕次第では豊洲より取引価格が安くなるんです。」
 
そう話すのは、坂本さん。大宮市場に30年以上通い続け、自身で経営するレストランや寿司店で扱う食材を自分の目で吟味して選んでいるだけに、大宮市場という「埼玉の台所」のポテンシャルを存分に活かして、ムスブルミネの店舗づくりを行っていきたいと意気込みを語る。

魚選びに精通した坂本さん。つねに一番良質な食材を見逃さない。

ケースに入ったマグロの肉塊が、ぴかぴかと光って宝石のよう。

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交通の便を生かして、豊洲市場に負けない活きのいい魚が揃う。長年ここに通い続けるからこそ、坂本さんは市場の方とも顔馴染み。

埼玉県産を中心に、採れたて野菜も勢揃い

埼玉県は、東京のお隣という首都圏にありながら、実は四季を通じてさまざまな農作物が生産される全国有数の野菜の産地。とくに、サトイモ、ネギ、ホウレンソウ、イチゴが有名で、近年ではビーツやズッキーニ、白ナスといったヨーロッパ野菜の産地としての認知も高まっている。
 
大宮市場は食のプロだけでなく、一般の人も誰でも入場できる。競りには参加できないけれど、市場内の店舗でもちろん食材を実際に購入することもできるので、近くにお越しの際はぜひ立ち寄ってみてほしい。 

青果売り場も覗いて、本日の買いつけは終了。

ルミネと大宮の街の結束点となる空間

大宮市場とムスブルミネをつなぐのが、2階にできる「一汁三菜」と「お米」をテーマにしたレストラン〈SLB THE DINING〉。大宮市場で仕入れた魚介類や、埼玉県産の野菜を使った栄養満点なコース料理が提供される。

ムスブルミネの1階には、一日の始まりを優しく彩るカフェ〈SLB CAFE〉、毎日の食卓を楽しくするオーガニック野菜やこだわりの調味料が揃うオーガニックショップ〈ORGANIC&CO.〉が入る。

ルミネの筒井さんが、新施設に込める思いを語ってくれた。
「地域の方も県外の方も、埼玉の食材を使ったお食事や、埼玉の川越市生まれの〈COEDO BREWERY〉のクラフトビールを楽しんでいただいて、埼玉のことを知って、大宮を好きになってくださったらうれしいです」

坂本さんも、「大宮市場の人もみんな協力してくれるんですよ。だから、一番いい食材を出してくれる。あんまり大きい声で言えないですけど(笑)。ムスブルミネに来てくれたらきっとおいしい料理に出合えるはずです」と自信たっぷり。

ムスブルミネが描く、サステナブルな食の場

ムスブルミネでは、「サステナブルな場」であること、という視点も大きな軸になっている。その意識はメニュー開発にも浸透しているという。
「たとえば、SLB CAFEでは、小田原の摘果みかんの搾り汁を使ったバスクチーズケーキを提供する予定です。そうした本来捨てられるはずの食材を使ったメニューを通じて、フードロスに取り組んでいけたらなと思っております」と筒井さん。
 
「食べ残しを出さないというのも大事ですね。飽きのこない優しい味つけで、必ず最後のスープまで飲んでもらうように、料理にもこだわっています」と話すのは坂本さんだ。

ムスブルミネのサステナブルな意識は、建物にも反映されている。空を広く、街を身近に感じてほしいという思いから、高層ビルではなく木造2階建てで設計。前庭を広く設けて、植栽には埼玉県の木々を使っている。木造にすることで建設時のCO2排出を抑え、環境にやさしい設計となっている。

「おいしいお食事だけじゃなくて、環境意識や地域への理解が深まって、心と身体も満たされて、ムスブルミネで過ごしたことが、豊かな時間だったなと感じていただければうれしいです」そんなルミネの筒井さんの言葉が眩しく響く。
 
美しい欅が立ち並ぶ大宮の名所・氷川参道と、大宮駅の中間に位置するムスブルミネ。食をとおして、人と人、人と街を結ぶ、新たな大宮の憩いの場となる施設を、訪れてみませんか?

Information

ムスブルミネ

時間

〈SLB CAFE〉 CAFE 7:30 - 17:00/BAR 17:00 - 23:00(L.O. 22:30)

〈ORGANIC&CO.〉 7:30 - 23:00

〈SLB THE DINING〉 LUNCH 11:00 - 15:30(L.O. 15:00)/DINNER 17:00-23:00(L.O. 22:00)

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Yayoi Arimoto

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