1. ルグブロイス(Rúgbrauð)/アイスランド 🇮🇸
魚料理に添えられ、バターをつけて食べるライ麦パン。間欠泉の側に埋め、地熱を利用して蒸し焼きにすることも。
© The blanz
中東で誕生して、時代とともに各地へ伝搬、世界の食文化を席巻したパン。自然が育み、歴史と文化により変遷を遂げ、いまやほとんどの国で食されている。世界にはいったいどれだけ多様なパンがあるのか……? ここではヨーロッパのパンを見ていこう!
Text:TRANSIT
*本記事は、『TRANSIT65号 世界をパンをめぐる冒険 創世編』の記事の一部を抜粋しています。
パン文化のスーパースターが集うヨーロッパは、パン好きにとってまさに聖地だ。北欧の黒パンから南欧のブリオッシュやオリーブオイルパンまで、バラエティ豊かな味覚は飽きることがない。大航海時代以降、世界へ進出した経緯から、パン文化の主要な輸出地である。ヨーロッパの影響を受けていないパンは、いまや世界でほとんど見られないといってもいいほど。
ここでは王道のバゲットのようなパンから一歩それて、ぜひ現地で食べてほしい郷土パンを1o個ピックアップしました!
魚料理に添えられ、バターをつけて食べるライ麦パン。間欠泉の側に埋め、地熱を利用して蒸し焼きにすることも。
© The blanz
2つの丸いパンを重ねたような形が特徴。皮はカリカリ、中身はふんわりで、バターやジャムをつけて食べるのが一般的。
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「朝食のケーキ」という名のライ麦パン。特徴的な風味の秘密は、シナモン、ナツメグ、ジンジャーなどのスパイス。
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主にスペインのカタルーニャ地方で食べられているパン。皮が分厚いため、中の生地がきめ細かいまま長持ちする。
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ユダヤの文化のなかで生まれた、歴史あるパン。生地を焼く前に一度茹でることで、歯応えのあるずっしりとした食感に。
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ケシの実やゴマ、あるいは塩をまぶした塩パン。プレッツェルに似たこのパンは、ブザウ市のものがとくに有名。
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外側はカリカリで、内側はもっちりとした食感が特徴。サンドウィッチやピザなどさまざまな食べ方で愛されている。
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ギリシアのピタはポケットがない平たい形。焼いた肉や野菜などをのせて食べるサンドウィッチが人気。
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東ヨーロッパで広く食べられているが、ハンガリー語が「三日月」を意味しクロワッサンの原型と考えられている。
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牛乳とサワークリームを使った甘いパン。キリスト教文化に由来し、イースターが近づくと街のスーパーでも焼かれる。
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『TRANSIT 世界のパンをめぐる冒険』は、世界各地のさまざまなパンに出会える一冊です。パン文化の歴史や、パンと信仰のかかわりなど、文明の発展ともにあるパンを知ることができます!ぜひ本誌をお手に取ってみてください。