8月2日は
青森ねぶた祭りの日!

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8月2日は
青森ねぶた祭りの日!

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2025.08.02

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8月2日は「青森ねぶた祭」の開幕日!
 
毎年8月2日から7日までの6日間にわたり、青森県青森市で盛大に開催されるこの祭りは、国の重要無形民俗文化財にも指定されており、日本を代表する夏の風物詩となっています。

© Yuichi Kosio

ねぶた祭の起源には諸説あります。
 
もっともよく知られているのは、七夕行事の一環としての「眠り流し」の風習に由来するという説です。これは、夏の疲れや睡魔、邪気などを灯籠に封じ込めて川や海に流すことで厄を払うという民間信仰に根差したもので、江戸時代にはすでに灯籠行列の形式がみられたとされます。
 
また、平安時代の征夷大将軍、坂上田村麻呂が、蝦夷征伐の際に用いた戦術が起源とされる説や、津軽藩主が戦勝祈願のために行った行事を起源とする説なども伝わっており、ねぶたは長い歴史のなかで信仰・戦・民俗が交差しながら育まれてきたことがうかがえます。

© Yuichi Kosio

現在の青森ねぶた祭で最大の見どころは、巨大な「ねぶた」と呼ばれる灯籠の運行です。武将や歴史・神話上の人物を題材にした精巧なねぶたは、幅9m、高さ5mにもおよび、その迫力と色彩の美しさで国内外の観客を圧倒します。夜になると灯がともり、祭りの熱気は一気に最高潮へ。幻想的な空気のなか、「ラッセラー、ラッセラー」の掛け声にあわせて跳人(ハネト)たちが躍動する光景は、まさに圧巻です。

© Yuichi Kosio

戦後の復興期において、ねぶた祭は地域の誇りとして再び活気を取り戻し、1970年代から1980年代にかけては観光資源としての評価が高まりました。1980年には正式に国の重要無形民俗文化財に指定され、文化的価値が公的にも認められるように。一方で、近年は担い手不足やねぶた制作のコスト上昇といった課題も抱えており、青森市や地元団体は、若年層や地域外の人びとへの参加促進など、伝統の継承に向けた新たな取り組みを進めています。

© Yuichi Kosio

長い年月を経て受け継がれてきた、人びとの祈りと喜びが込められたねぶたの灯り。
 
毎年、夏の訪れとともに始まるこの祭りは、時代を超えて受け継がれてきた思いや願いを映し出しながら、日本の文化の豊かさを静かに伝えてくれます。

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Yayoi Arimoto

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