春夏藍秋冬 with KAPITAL
「泥とアーティスト」
新城大地郎
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Yayoi Arimoto

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春夏藍秋冬 with KAPITAL
「泥とアーティスト」
新城大地郎

People: 新城大地郎

WEAR

2025.03.04

2 min read

古くから藍や綿花の生産地として知られる岡山県の児島の地に根をおろし、デニムや藍染めを軸とした服づくりをする〈KAPITAL〉。そんな〈KAPITAL〉が、日本の伝統や昔ながらの精神を受け継ぎながらも、新しい試みにも挑む「Japan Working Hero」を訪ねて、季節ごとに旅をする連載。

「泥とアーティスト編」では、アーティストである新城大地郎さんに会うために、沖縄の宮古島へ向かった。

Photo : Yayoi Arimoto

Text:TRANSIT

泥とアーティスト − 新城大地郎

沖縄本島から南西へ約300kmの海上に浮かぶ宮古島。本州よりもひと足早く夏が訪れる6月下旬、書道の枠を超えた表現活動を行なっている、宮古島出身のアーティスト・新城大地郎さんを訪ねた。
 
島の賑わいをよそに、新城さんが早速案内してくれたのは、島の北部にひっそり佇むビーチ。琉球石灰岩でできたワイルドな洞窟や無人の砂浜を、カニやヤドカリが悠々自適に歩いている。
 
「リラックスしたいときなんかに、海に来ます」
泥染めの〈KAPITAL〉のWORK WEARに身を包んだ新城さんは、そういって靴を脱ぎ、海水に足を浸すと、そのまま仰向けになって気持ちよさそうに宮古ブルーの海に浮かんだ。

奄美大島で”泥染め”した糸で織られたデニム。水に濡れると艶っぽく煌めく。

幼少期より書を学び、禅僧であり民俗学者でもある祖父からは生き方を学んできたという新城さん。宮古島は、自然豊かなだけでなく、歴史的にも文化的にもオリジナリティのある場所なのだ。2022年、そうした故郷に対する敬意や愛着から、同じく宮古島に縁のある石川直樹さんとともに〈PALI GALLERY〉をオープンさせた。方言で畑(パリ)の名を冠したのは、島の内外の人びとが集い、交錯することで「宮古島の文化を耕していきたい」という思いから。

新城さんの現在のアトリエは、もともと祖父の書斎だった場所。墨を作るところから始め、日々作品に向き合っている。

ギャラリーに飾られていた新城さんの作品に目が留まる。墨だろうけれど、なんか違う。聞けば、地元の伝統的な織物・宮古上布に使われる藍でつくったものだった。
 
「宮古で生成される色ってなんだろう。そう考えたときに浮かんだのが藍でした。もともと青く黒っぽい宮古上布の色が好きだったんです」
 
「美」と書かれたその作品は、絵画や模様のような愛らしさがありながら、底知れぬエネルギーで満ちていた。試行錯誤しながらも近年は宮古島の木を使った版画作品にも取り組んでいるという新城さんは、今日もまだ見ぬ大地を耕しつづけている。

jacket ¥143,880、denim pants ¥37,180 (including tax)

Profile

アーティスト

新城大地郎(しんじょう・だいちろう)

1992年に沖縄県の宮古島で生まれる。禅僧であり民俗学者でもある祖父の影響から、幼少期に書道を始める。静岡文化芸術大学卒。書道の枠にとらわれない、自由なスタイルを追求するアーティストとして活動している。

 

HP|https://www.daichiroshinjo.com/

Instagram|@daichiro_

1992年に沖縄県の宮古島で生まれる。禅僧であり民俗学者でもある祖父の影響から、幼少期に書道を始める。静岡文化芸術大学卒。書道の枠にとらわれない、自由なスタイルを追求するアーティストとして活動している。

 

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問い合わせ先
HP|www.kapital-webshop.jp
Instagram|@kapitalglobal

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