屋久島のシンボル・
縄文杉を目指して。
樹齢7200年※ともいわれる巨樹、縄文杉が発見されたのは1966年。島の猟師のあいだで噂になっていた「巨大な屋久杉」は大岩杉と名づけられ、日本中に知られることとなった。縄文杉という名前の由来は「縄文時代から生きている」「縄文式土器の縄目模様に似ている」などいくつかのいわれがある。その縄文杉が位置するのは、登山口から5〜6時間も歩いた山中。荘厳な姿をとらえた写真は数あれど、現実のものとして対峙してみたい。そんな思いを胸に、ずっしりと重くなったバックパックを背負い登山道を歩き出した。
※縄文杉の樹齢は2000年代〜7200年と諸説ある。
縄文杉を目指す登山のスタートは日の出前。ヘッドライトを頼りに歩いていると、空が白みはじめていた。
片道8㎞にもなるトロッコ道。かつては木材の搬出に使われていたが、いまでは登山道の一部として活用されている。
多雨な環境は苔の生育を促す。屋久島には600種もの苔が生育しているという。
さまざまな植物が絡み合いひとつの生態系をかたちづくる。
いたるところに沢水が湧き、飲み水には困らない。土中で濾過された水は冷たく、口あたりがよく、疲れを癒やしてくれる。
2本の屋久杉が手をつなぎ、支え合うように融合している夫婦杉。