1. シミット(Simit)/トルコ 🇹🇷
ロープ状でドーナツ型のシルエットが特徴的なトルコ風ベーグル。サクサクとした食感とごまの風味が特徴。
© Barbarossa
中東で誕生し、時代とともに各地へ伝搬、世界の食文化を席巻したパン。自然が育み、歴史と文化により変遷を遂げ、いまやほとんどの国で食されている。世界にはいったいどれだけ多様なパンがあるのか、地域別にご紹介。
Text:TRANSIT
*本記事は、『TRANSIT65号 世界をパンをめぐる冒険 創世編』の記事の一部を抜粋しています。
ユーラシアの東から中東まで、パンの種類がとても豊富なアジア。世界最大のパン消費国であるトルコ、蒸し・揚げ・焼きと多様なパンの中国、米や豆からつくるパンなど地域ごとに特色あるインドなど、パンが発展した背景の共通点を見つけることはなかなかできない。しかし、パン文化の出発点と考えられている中東とユーラシア大陸でつながるこの地は、ヨーロッパの影響も混ざり合って、パン文化にとってもっとも創造的な土地のひとつとなっている。
ここでは現地へ行ったら食べたい、アジアの郷土パン10個をお届けします!
ロープ状でドーナツ型のシルエットが特徴的なトルコ風ベーグル。サクサクとした食感とごまの風味が特徴。
© Barbarossa
ロープ状でドーナツ型のシルエットが特徴的なトルコ風ベーグル。サクサクとした食感とごまの風味が特徴。
© Mor Vekinamon
窯に敷いた小石の上で焼くことからペルシア語で「小石」と名付けられた。細長く、外はパリッと、中は柔らかい。
© Basp1
タンドールを使って焼く、ウズベキスタンの主食パン。『ギルガメシュ叙事詩』においても言及されるほど歴史が長い。
© angela Meier
北部のラホール市で人気のストリートフードのひとつ。平たい円盤のような形の揚げパンで、クリスピーな食感が特徴。
© Fookis Labs
インド全土で食べられる平焼きの無発酵パン。インドの全粒粉アタでつくられる素朴な味はどんなおかずにも◎。
© Gaurav Dhwaj Khadka
ウラドダル豆と米のペースト でつくる、白くて丸い発酵蒸し パン。南インド広域で朝食の 定番として親しまれている。
© Soumya dey
全粒粉の生地に、ココナッツが入ったもの。パンの塩味とココナッツの甘さが合わさり、独特の味を生み出す。
© TG-mart
小麦粉を発酵させてつくる中国発祥の蒸しパン。諸葛孔明が考案したといわれる。日本と違い餡や具材は入ってない。
© Rjanag
大正時代にアメリカで製パンを学んだ田辺玄平が開発。食パンの生地で、より食べやすいものとして軍に納入された。
© Yasu
TRANSIT最新号『世界のパンをめぐる冒険』は、ここで紹介した世界のパン図鑑のほかにも、麦栽培の歴史や、信仰とパンのかかわりなど、世界各地のパン文化を知ることのできる特集が盛りだくさんです!ぜひ本誌をお手に取ってみてください。