旅と世界のはなし vol.33
「モンゴル帝国を描いた漫画
『天幕のジャードゥーガル』ができるまで」
 トマトスープ(漫画家)

旅と世界のはなし vol.33
「モンゴル帝国を描いた漫画
『天幕のジャードゥーガル』ができるまで」
トマトスープ(漫画家)

People: Tomatosoup

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2025.07.07

2 min read

Podcast「TRANSIT Worldview〜旅と世界のはなし〜」では、最新号をより深く楽しむための制作秘話を話したり、ときにはゲストを迎えて国内外の知られざる世界をお届けしていきます。

Special Thanks:Souffle

『TRANSIT68 草原と砂漠に吹く風 モンゴル』の発売に合わせて、編集部Podcastのvol.33では、漫画家のトマトスープ先生をゲストにお招きして、モンゴル帝国を舞台にした漫画『天幕のジャードゥーガル』ができるまでのお話を伺いました。

© © トマトスープ(秋田書店)2022、以下同

『天幕のジャードゥーガル』は、「このマンガがすごい!」オンナ編の第1位を獲得したり、2026年にはアニメーション制作会社のサイエンスSARUによるテレビアニメ化も控えている話題作。それを原案から作画まで一人で手がけるのが漫画家トマトスープ先生。
 
主人公はモンゴル帝国の奴隷となった少女ファーティマ。帝国の皇妃に仕えることになったファーティマは、故郷を奪われた憎しみを胸に、モンゴルを揺るがす存在になっていく……というお話。
 
主役のファーティマはもちろん、モンゴルの皇帝、お后や家来たちの生き生きとした人物描写が見事で、歴史好きはもちろん、そうでなくても引き込まれてしまう。知識がなくてもその世界にどっぷり浸かることができるのは、当時の風俗や生活様式を再現する驚くほどのリサーチ力と画力のおかげでもある。

主人公ファーティマ(左)と、モンゴル帝国第2代皇帝オゴタイの第6夫人ドレゲネ(右)。ドレゲネもまたモンゴルに復讐心をもつ一人。もともとナイマン族出身で、メルキト族に嫁いだ先でモンゴル帝国に攻め入られ、その後、オゴタイの后となった複雑な過去をもつ。ナイマン族はモンゴル高原西北部、メルキト族は高原北部に居住していた遊牧民。

© Tomatosoup

トマトスープ先生がモンゴルと出合った旅のお話から、どうやってモンゴルの歴史を調べて漫画にしているのか、現代と中世のモンゴルに見る共通点まで……あれこれお聴きしました!
 
今回のPodcast収録は、TRANSIT.jpの特集「月刊TRANSIT/これが私のモンゴル旅」の取材に合わせた企画で、web版の記事では収録外に話したエピソードも織り交ぜたインタビューになっています。合わせてお楽しみください!

トマトスープ先生が取材旅で訪れたオルホン渓谷。モンゴル中央部を流れるオルホン川の両岸につづく渓谷で、豊かな水と土壌があってモンゴル帝国時代やそれ以前から遊牧民が暮らしてきた。

© Tomatosoup

収録日:2025年5月

【ホスト】
TRANSIT.jp編集長 津賀真希

【ゲスト】
トマトスープ
漫画家。群馬県生まれ。中世モンゴルを舞台にした奴隷少女と皇帝や皇妃たちの物語『天幕のジャードゥーガル』(秋田書店)や、モンゴル帝国の侵略に揺れるジョージアの地方貴族が主人公の『奸臣スムバト』(新書館WINGS)を連載中。大航海時代末期に世界を旅したイングランドのウィリアム・ダンピアが登場する『ダンピアのおいしい冒険』(イースト・プレス)全6巻も好評発売中。
X|@Tsoup2

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