今日は、14世紀の旅行家イブン・バットゥータの誕生日。モロッコから中国に至るまで30年の歳月をかけて旅行し、その体験をまとめた『三大陸周遊記』は、14世紀の世界を伝える貴重な資料となっています。
1304年2月25日、モロッコのタンジェに生まれたバットゥータ。イスラム教徒だった彼は、22歳のとき、メッカ巡礼を志します。モロッコからエジプトをへてメッカを訪れますが、それでは飽き足らず、イラン、シリア、中央アジア、インド、ジャワなどを通って中国まで到達しました。その行程は10万kmに及んだといわれています。
© Ali Eminov
バットゥータの出身地であるタンジェという街をご存知でしょうか。ジブラルタル海峡に面する港町で、対岸にはイベリア半島を見渡すことができます。アラブ世界でありながら、スペインの影響を強く受けた独特な景観が広がります。地中海的な白い建物と、イスラムのモスクが共存するメディナ(旧市街)は、まさにここがヨーロッパからアフリカへの玄関口であることを実感させられます。
© leiris202
ちなみにタンジェの空港は、「イブン・バットゥータ国際空港」という名前なんです。世界中に足を運んだ伝説の旅行家ですから、空港の名前になるのも納得ですね。
© Aleksandr Zykov
モロッコといえばマラケシュとフェズの迷路のような街が定番ですが、風光明媚な港町タンジェまで足を伸ばせば、もう一つの美しきモロッコを堪能することができますよ。
Yayoi Arimoto
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Yuki Kumagai
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