11月15日は、スペインのコンキスタドール(征服者)であるフランシスコ・ピサロが、インカ帝国の首都クスコに入城した日です。
クスコはペルーの南東部、アンデス山脈中腹の標高3399m地点に位置する都市です。ケチュア語で「へそ」という意味をもち、インカ帝国の首都として繁栄しました。
1553年のこの日からスペインに統治されたため、現在でも街並みにその面影が残っています。とはいえ、ほかの植民地に比べてスペインの面影は色濃くなく、インカ文明の雰囲気と半分ずつ混ざり合っているのがクスコの特徴です。それは、ピサロがクスコの石造建築や合理的な都市計画に驚嘆し、この街を完全には破壊しなかったからだといわれています。
街の多くの建物はインカの精巧な石組みを土台として造られており、その技術力に驚かされるとともに、当時の文明の繁栄を感じることができます。
また、この街はインカ帝国で神聖な動物とされた「ピューマ」をかたどって造られたともいわれ、ピューマの頭や心臓にあたる箇所には、帝国にとって重要な建築物が配されていることがわかります。
二つの文明が融合し、1983年には街全体が世界遺産に登録されたクスコ。ほかにはない独特の景観とカルチャーをぜひ肌で感じてください。
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