サンホセ火祭り

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サンホセ火祭り

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2025.03.18

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毎年3月中旬、スペインではサンホセ火祭りが開催されます。国を代表する祭りの一つで、ユネスコ世界遺産にも登録されています。

© Pablo Monteagudo

名だたるアーティストがデザインして作り上げた巨大な張子人形(ファジャ)の数々は圧巻の一言!大小さまざま、約700体にも及ぶファジャがバレンシアの街中に展示されます。

© Kent Wang

しかし最終日には、それら人形をすべて燃やしてしまうのです。それが祭りのクライマックス。「火祭り」と呼ばれる所以はここにあります。すべて灰になると知りながら、何カ月もかけて作品を作り上げるというのは空しいようにも感じられますが、瞬間的に燃え尽きるからこそ、その美しさが人を惹きつけるのかもしれません。

© Neo Lestat

もともとは、大工職人が冬に仕事場の照明に使っていた「パロット(parot)」と呼ばれる木製ランプを、冬が明けた3月に燃やしていたことが祭りの起源だといわれています。 それが規模を広げていき、巨大な人形をぼろきれで飾って燃やすようになったそう。

© calafellvalo

人形の着火の他にもバレンシアの伝統衣装に身を包んだ女性のパレードや、陽気な音楽、闘牛、空を埋め尽くす打ち上げ花火など、南スペインのエッセンスを楽しめるイベントが盛りだくさんです。美しく作り上げたものをパッと燃やしてしまうという、スペイン人の美学を象徴するようなこの火祭りを一度は見てみたいものです。

© keith ellwood

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Yayoi Arimoto

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