2024年12月発売のTRANSITは「台湾特集」!
編集部は雑誌制作のために約1カ月の間、台北に拠点を移し、台湾の東西南北を旅します。
TRANSIT.jpでは、編集部メンバーが日替わりで「編集部日誌 in 台湾」をお届けしていきます。
台北は連日の雨。調べてみると台北は年間降水日数が約200日にもなるんですね。現地の人に言わせれば「いや、300日は雨」とのこと。さらに風もかなり強くて外に出たくない……、なんて言っていられない。限られた時間のなかでミッションを遂行せねば!突風に傘をひっくり返され、服も靴も水浸しにしながら、温泉ページの取材(体験?)へと向かった。
台北駅からMRTに乗り、北投(ベイトウ)駅で一度乗り換えて、新北投駅までおよそ40分。駅を出ると目の前には大きな公園が広がっていて、敷地内の小川からはうっすら湯気が出ているのが見えた。そしてこの公園のまわりに大きなホテルがいくつも立ち並ぶ。ここ北投温泉は日本統治時代に開発された台湾最古の温泉地だ。
日本と同様、台湾も日帰り入浴を受け付けているホテルは多いが、今日の目的はより台湾らしい温泉体験。台湾の温泉を調べていると、公園のような開けた屋外にあるプールのようなお風呂を楽しむ水着の男女の写真をよく目にする。これこそ台湾式?ということで、公園の中にある温泉施設〈北投温泉親水公園露天温泉 千禧湯〉へとやってきた。
いざ受付へ行ってみると、あと数十分程度で休み時間に入ると言われて入湯不可……!台湾の温泉は通し営業ではなく、営業時間が区切られていることがあるので、訪れる際はご注意を。営業再開時間にあらためて受付へ。初めての利用者はここでまず水着のチェックを受けなければならない。派手なものや露出が激しいものはNGのようで、場合によっては入れてもらえないことがあるらしいと聞いて若干緊張していたが、競泳用の水着と帽子を持参したので無事OK(当たり前だけどよかった……)。入湯料60元を支払う。
教えてもらったトイレの中で着替えをし、荷物は20元のコインロッカーへしまって、いざ温泉エリアへ。利用者層はというと大半がローカル老男女で、常連の彼らはコインロッカーは使わずプールサイドならぬ風呂サイドの鍵なしの荷物置き場を利用し、着替えもその近くの簡易シャワーの個室でササっと済ませているようだった。温泉は、45度、42度、41度、39度の温度違いで4つあり、プールのような水風呂が1つ。お湯は白濁していて、少しとろみがある感じだ。
ここはローカルの人びとの交流の場であるようで、見渡すと常連同士お風呂に浸かりながらおしゃべり楽しむ和やかなムードが広がっていた。そしてそれぞれが持参した飲み物やカットフルーツが入ったパック(!)などを持ち歩き、水分補給をしながら楽しんでいる様子だった。前述の通り屋根がほぼない施設ということで雨風をダイレクトに浴びたけれど、それをものともしないみなさんの姿に倣い、私も39度の温泉に浸かって癒やしの時間を満喫したのでした。
完全に屋外ということもありいろいろワイルドな点はあるけれど、ローカルのみなさんに混ざって日本とは違う温泉を楽しんでみたいという人はぜひ。そして、そのほかの台湾の温泉地についても本誌で紹介する予定なのでお楽しみに〜!
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