1912年4月16日、アメリカ人のハリエット・クインビーが女性パイロットとして初めてドーバー海峡の横断飛行に成功しました。
1910 年頃に空に興味をもちはじめた彼女は1911年の春、航空学校に入学。「エアロクラブオブアメリカ（現NAA）」からライセンスを取得し、フランスのド・ラ・ロッシュ男爵夫人につづいて、資格を有する世界で2人目の女性パイロットとなりました。
ハリエットが出発したフランス、カレーの海岸線。
© Guillaume Baviere
何世紀もの間イングランドの象徴とされてきたドーバーの「白い壁」。
© Eirian Evans
空への果てしない憧れを胸に、ハリエットだけでなく大勢のパイロットが挑んだドーバー海峡は、イギリスとフランスを隔てるイギリス海峡の最狭部。遠泳のコースとしても有名で、「海のエベレスト」と呼ばれるなど、昔から世界中のスイマーの憧れの海となっています。
© Gail Frederick
ハリエットが降り立ったドーバーは、ロンドンの南西部の歴史ある港湾都市で観光にもおすすめです。何世紀にも渡り王国への玄関口として役目を果たしてきたドーバー城は、戦略的な重要性から「イングランドの鍵」と呼ばれてきたのだとか。城内にはローマ時代に建造された灯台が現存するなど、古きイングランドの風を感じるのにうってつけのスポットです。ほかにも、ドーバーにはたくさんの歴史ある建物や、史跡が現存します。訪れた際には、あちこちに色濃く残る歴史を感じながら街を散策してみてください。
© Klovovi
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