Interview
吉岡里帆と京都のこと
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Hideaki Hamada

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吉岡里帆と京都のこと

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2024.11.28

3 min read

「TRANSIT 52号 小さな京都の物語を旅して」では、京都出身の女優・吉岡里帆さんのインタビューを掲載しています。     お気に入りの喫茶店、劇場、お寺に神社。映画やドラマ、ラジオのパーソナリティなど、東京で多彩に活躍する吉岡里帆さん。京都で過ごした幼少期の写真とともに、故郷の記憶をたどってもらいました。

Photo : Hideaki Hamada

Styling:Maki Maruko Hair & Make-up:Sawako Yuri(SHISEIDO) Text:Satoshi Taguchi

京都市右京区太秦。時代劇の撮影所で知られる街で彼女は生まれ育った。
移ろう季節の鮮やかな記憶がたくさんある。好きな季節を尋ねたら、「春です」と吉岡さんは言った。
 
 
「春はやっぱり、街を行き交う人が圧倒的に多くなりますから。桜の名所がたくさんあるし、近くからも遠くからも、旅行に来られる方々が一番多い気がします。 そうやって街が人で賑わって、なんだかお祭り気分が日常で味わえるのが、私は好きで。観光客の人で彩られる街なんだな、というイメージが子どもの頃からありましたね。春はたくさんの人がいて、楽しそうに歩いている。そんな光景が街の一部になっているというか。もちろん、高雄の山のほうとか、静かな京都も好きなんですけれど」
 
 
どうやら京都生まれの彼女にとっては、人混みすらも四季折々の日常の一つらしい。子どもの頃から目にしていれば、 馴染んでしまうものなのかもしれない。それに街が人で溢れていても、静かでいられる場所があることも知っている。

日常に溶け込む、祈りの場。

たとえば、神護寺。京都駅からバスでおよそ50分。そこからさらに徒歩で20分ほど。街の喧騒から遠く離れた山寺だ。静謐で、なにより吉岡さんが圧倒された像も安置されている。
 
 
「金堂に薬師如来立像という仏像があります。それほど大きな像ではないけれど、見惚れてしまいました。私自身、仏像にとても興味があって、京都や奈良のお寺で拝見したり、仏像展にも行ったりしてきました。いろいろ見てきたつもりでしたが、群を抜いて美しいと思ったんです」
 
 
ほかにも境内には、古いお堂や文化財がずらり。古都の息づかいを、ここなら胸いっぱい吸い込める。もちろん、そこまで足を延ばさなくても、京都の市街地には神社仏閣がいろいろ。吉岡さんの今のキャリアを左右した、といえなくもない神社もある。

「車折神社ですね(笑)。今でも、年末年始のどちらかに必ずお参りをしています。まだお仕事があまりなかった頃、映画(『マンゴーと赤い車椅子』2015年公開)」のオーディションの前日に、母と弟とお参りに行ったんです。最後の神頼みですね(笑)。そうしたら、なんど役をいただくことができて、それからは少しずつお仕事も増えていきました。なので、毎年お礼参りに行っています。『こんなにお仕事をさせていただいて、ありがとうございました』って」
 
 
桜の名所としても知られる神社で、本殿は平安後期の儒学者・清原頼業を祀り、学業の神様としても親しまれている。その末社に芸能神社があり、芸事の信仰も篤い。訪れる機会があれば、ぜひ「祈念神石」も手に入れてみては。願い事を叶えてくれる石として知られていて、吉岡さんもお守りにしている。

Profile

吉岡里帆(よしおか・りほ)

●1993年生まれ。京都出身。幼少期より、映画、日本舞踊、歌舞伎、能といった文化に触れる。高校時代に映画『天地明察』にエキストラ出演したことをきっかけに、俳優の世界へ。現在、公開中の映画『漁港の肉子ちゃん』に出演。 J-WAVE『UR LIFESTYLE COLLEGE』のナビゲーターも務める。今秋には劇団☆新感線秋公演いのうえ歌舞伎『狐晴明九尾狩』に出演予定。

●1993年生まれ。京都出身。幼少期より、映画、日本舞踊、歌舞伎、能といった文化に触れる。高校時代に映画『天地明察』にエキストラ出演したことをきっかけに、俳優の世界へ。現在、公開中の映画『漁港の肉子ちゃん』に出演。 J-WAVE『UR LIFESTYLE COLLEGE』のナビゲーターも務める。今秋には劇団☆新感線秋公演いのうえ歌舞伎『狐晴明九尾狩』に出演予定。

「TRANSIT 52号 小さな京都の物語を旅して」より一部を掲載。雑誌ではさらにいきつけの喫茶店の話や、幼少期から通っていたカルチャースポットなど、京都での思い出を語ってもらっています。吉岡里帆さんが生まれ育った京都の街に想いを馳せて、旅してみてはいかがでしょうか。

KYOTO

Heritage/Foodculture/Craftsmanship/Philosophy/Subculture

小さな京都の物語を旅して

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Kei Taniguchi

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