今日はパレスチナ人民連帯国際デーです。
2023年10月7日のイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘開始から今日で1年と約3カ月。ガザ保健当局によれば、パレスチナ側の死者は4万1千人を超えるといいます。
2024年7月19日、国連の司法機関である国際司法裁判所(ICJ)は、イスラエルのパレスチナ占領政策は国際法違反だと異例の勧告的意見を発表しました。勧告的意見に法的拘束力はありませんが、政治的意味合いは大きく、1967年から続くイスラエルのパレスチナ占領についてICJが法的判断を示すのは初めてのことです。
国際的にイスラエルへの批判が集まるなか、2024年10月28日、イスラエルは国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の国内での活動を禁止する法案を可決しました。
UNRWAについて言及する前に、まずはパレスチナ難民について説明しましょう。
1948年5月14日、ユダヤ人は西洋諸国の支援を受けてパレスチナにイスラエルを建国。これを引き金に1948年5月15日に第一次中東戦争が起こりました。それまでパレスチナにはアラブの人びとが多く暮らしていましたが、この戦争でヨルダン川の西岸およびガザに、周辺国のヨルダン、レバノン、シリアにまで避難を余儀なくされます。これが、パレスチナ難民と呼ばれる最初の人びとです。その数、およそ70万人。この出来事は「ナクバ(大惨事、大破局)」と呼ばれています。
これらの難民を支援するために、1949年に設立されたのがUNRWA。1949年から今日にいたるまで、故郷を失ったパレスチナの人びとを保護し、支援しつづけてきました。
しかし今回のイスラエルの法案が可決されたことにより、イスラエル国内、および実質的に支配下にあるガザ地区並びにレバノンの一部における活動の見通しが立たなくなっています。これまでに210人を超えるUNRWAの職員が殺害されるなか、人道支援にあたりつづけています。
一刻も早く停戦が実現し、人びとに平穏が訪れることを祈るばかりです。
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