4月9日は、アメリカの建築家、フランク・ロイド・ライトの命日(1959年)。
© Jean-Christophe BENOIST
自然と人間の調和をテーマにした「有機的建築」を数多く残し、今日では、ル・コルビュジエらと合わせて「近代建築の三大巨匠」の一人に数えられる人物です。
© Al Ravenna
ニューヨークの「ソロモン・R・グッゲンハイム美術館」は、その代表作の一つ。地元民から「かたつむりの殻」と呼ばれる螺旋状の建築で、2019年にはユネスコの世界文化遺産に登録されました。内部は吹き抜けになっており、天井窓から絶妙に自然光を取り込む設計。ただ奇抜なだけではなく、ここにも「有機的建築」の理想が見てとれます。
© Evan-Amos
なんと、ライト建築が現存しているのは母国アメリカ以外では日本だけ。1923年、東京・日比谷に誕生した旧帝国ホテルの本館は、1968年の解体後、中央玄関のみ愛知県の明治村に移築されました。ちなみに現在の帝国ホテル旧本館にある「オールドインペリアルバー」は、「ライト館」の姿を今に伝える貴重な空間。店内左奥の大谷石や壁のテラコッタが当時のまま残っています。
© ume-y
なお、日本で建築当時の姿で残るのは池袋の自由学園明日館と兵庫県・芦屋のヨドコウ迎賓館のみ。「有機的建築」のなかに大正ロマンを感じさせる1920年代の建築は、どちらも国の重要文化財に指定されています。
Yayoi Arimoto
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Yuki Kumagai
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