今日は地図の日。1800年の4月19日、55歳の伊能忠敬は日本地図を作成するため、江戸深川から蝦夷地へ向けて測量の旅に出発しました。17年間にもおよぶ長い旅の幕開けです。
© 国立国会図書館
忠敬は富岡八幡宮に参拝後、千住で人びとの見送りを受け、奥州街道を北上し、21日目に津軽半島の北端に到達します。そこから船で蝦夷地へわたり、箱館(のちの「函館」に改称)、日高、釧路、根室の測量を行いました。
この第一次蝦夷地測量が江戸幕府にも高く評価され、忠敬は幕府の支援も得て全国の測量へ旅立ちます。本州、四国、九州はもちろん、佐渡島、屋久島、種子島、壱岐・対馬などの離島まで、第十次までつづく足掛け17年の日本全国の測量を徒歩で完遂し、歴史上初めて正確な日本地図の作成に尽力した人物となりました。
© 伊能忠敬記念館
この測量をもとに作成された『大日本沿海輿地全図』は現代の地図とほぼ一致し、忠敬がいかに正確な測量を行っていたかがわかります。
およそ3736日、距離にして3.5万kmにおよぶ旅を成し遂げた忠敬。日本の隅々まで見てみたいという彼の熱意が、旅の原動力になっていたのかもしれません。
© tak1701d
Yayoi Arimoto
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Yuki Kumagai
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