「アイルランド映画祭2025」が、5/30(金)からYEBISU GARDEN CINEMAで開催されます!
今年2025年は、大使館新庁舎「アイルランドハウス」開設や、EXPO 2025大阪・関西万博でのアイルランドパビリオンの出展など、日本とアイルランドの親交が深まる年となっています。
第3回目の開催となる「アイルランド映画祭2025」では、昨今の話題作から、クラシックの名作、ドキュメンタリーまで、アイルランドの歴史や美しい大自然、さまざまな文化を描き出す作品が日本初公開されます。
本記事では、放映予定の7作品をご紹介します。
© Port Pictures and Portobello Films and Television 2023
ゲイの男性の奮闘劇をハートフルに描く
Four Mothers
ダブリンに住むゲイの作家エドワードは、小説の宣伝活動と次作の執筆を両立させながら、母親の介護も担い慌ただしい毎日をおくっている。ところがある週末、プライド月間フェスティバルに出かける3人の友人が彼らの母親たちをエドワードの家に置き去りにしてしまう!イタリアのヒット作『8月のランチ』に着想を得て、個性豊かな4人の母親と主人公の交流をハートウォーミングに描いたコメディ。ロンドン映画祭で観客賞を受賞。
2024年/89分/カラー
監督|ダレン・ソーントン 出演|ジェームズ・マクアードル、フィオヌラ・フラナガン、ニーヴ・キューザック
© 2025 O Abu Media Film Productions. All Rights Reserved.
少女と老人の心の交流を描く感動作
Fidil Ghorm / Blue Fiddle
自分がうまくフィドル(ヴァイオリン)を弾けるようになってコンテストで優勝すれば、父が昏睡状態から目覚めると信じている少女モリーは、父が移されたリハビリセンターで不思議な老人マラキーと出会う。「魔法の手」を持つフィドル弾きであるマラキーに頼み込み、モリーは日々練習に励むのだが……。アイルランド北部の町、ラスマランの美しい海辺の地を舞台に、音楽の魔法と家族の愛を描く感動作。
2024年/86分/カラー
監督|アン・マッケイブ 出演|エディス・ロウラー、バリー・マクガヴァン、シヴォーン・オケリー
© INDOX.
フェミニズム文学のパイオニアの人生を垣間見る
Blue Road :The Edna O’brien Story
「カントリー・ガール」「愛に傷ついて」などで知られ、2024年に93歳で逝去したアイルランドの作家エドナ・オブライエン。まだ閉鎖的だった 1960年代に父権主義や女性の性の問題を取り上げ、既成の価値観やモラルを次々と打ち破り、さらにはセレブとのパーティ三昧でも話題を振りまいたオブライエンの波乱万丈な人生に迫る。彼女が残した日記を朗読するのは、『ウーマン・トーキング 私たちの選択』などの女優ジェシー・バックリー。
2024年 / 99分 / カラー(一部モノクロ)
監督|シネイド・オシェイ 出演|エドナ・オブライエン、ガブリエル・バーン、ウォルター・モズリイ
© The Irish Traditional Music Archive and Keynote Productions
惜しくも閉店した名店パブの記憶を辿る
Brendan Gleeson’s Farewell to Hughes’s
ダブリン市中心部に位置し、35年以上にわたり伝統音楽のメッカとして多くのミュージシャンやダンサーに愛されたパブ〈ヒューズ〉。『28日後…』、「ハリー・ポッター」シリーズ、『イニシェリン島の精霊』などの出演で知られる名優であり、自身もここで演奏していたブレンダン・グリーソンがプレゼンターとなり、2021年に惜しまれつつも閉店したこの店が、いかに音楽コミュニティや街全体に影響を与えたかを解き明かす珠玉のドキュメンタリー。
※『メモリーズ・オブ・アザーズ』と併映
2024年/60分/カラー
監督|キアラン・オメイニー 出演|ブレンダン・グリーソン
© 2025 Lucky Tiger Productions, LLC
北アイルランド問題の渦中に撮影
The Memories of Others
ベトナム戦争を撮影した報道写真で知られる日本の写真家・ジャーナリストの岡村昭彦が、北アイルランド紛争の渦中に撮影した、これまでほとんど知られていなかった作品の数々を明らかにする短編ドキュメンタリー。約15年間にわたって撮影し続けた岡村の写真やアーカイブ映像を通し、平和とは何か問いかける。
※『あるパブとの別れ』と併映。
2024年/20分/カラー(一部モノクロ)
監督|マーク・レッサー、ポーリン・ヴェルメール 出演|トム・バーク、アンソニー・ホーヒー、木村利人
© SOUTH WIND BLOWS, CYPRUS AVENUE FILMS LTD, HARVEST FILMS. All Rights Reserved. THAT THEY MAY FACE THE RISING SUN
1980 年代の農村コミュニティを描く
That They May Face the Rising Sun
ジョン・マクガハンの名著「湖畔」を、多くのドキュメンタリー作品でも知られるパット・コリンズ監督が映画化。妻のケイトとともに、生まれ故郷のアイルランドの田舎町に移住してきた作家ジョー。地元の住民たちと触れ合いながら生活する若い夫婦の日常を、季節の移ろいとともに鮮やかに描いていく。「アイルランドのオスカー」と呼ばれる IFTAフィルム&ドラマ・アワードで11部門ノミネート、見事、最優秀作品賞を射止めた。
2023年/ 111分 / カラー
監督|パット・コリンズ 出演|バリー・ウォード、アンナ・ベデルケ、ルース・マッケイブ
© Images Courtesy of Warner Bros Pictures
巨匠ジョン・フォード監督のオムニバス映画
The Rising of the Moon (特別上映)
アイルランド移民の子であるジョン・フォード監督が、アイルランド人俳優を起用して全編アイルランドで撮影した3本の短編からなるオムニバス映画。1920 年代、英国からの独立を目指していたアイルランドに生きる人々の誇りや信念を、時に力強く、時にユーモラスに活写する。ナレーションを務めるのはタイロン・パワー。1958 年の日本公開時は 2 つのエピソードのみでの公開だったが、今回は完全版として上映される。
1957年/81分/モノクロ
監督|ジョン・フォード 出演|ノエル・パーセル、シリル・キューザック、モーリーン・コネル
コメディ、ヒューマンドラマ、ドキュメンタリーなどアイルランド映画の魅力を隅々まで楽しめる「アイルランド映画祭2025」。ぜひこの機会に、YEBISU GARDEN CINEMAまで足を運んでみてください!
アイルランド映画祭 2025
期間|2025年5月30日(金)~6月12日(木)
上映館|YEBISU GARDEN CINEMA
住所|東京都渋谷区恵比寿4-20-2
上映スケジュール|https://irishfilmfes.jp/
主催|アイルランド大使館、マーメイドフィルム
配給|コピアポア・フィルム
宣伝|VALERIA
協賛|アイルランド政府観光庁、The BUSKER Irish Whiskey、EIRE SYSTEMS