本当に住んでみる? 
タイ移住計画

月刊TRANSIT/タイを暮らすように旅したい!

本当に住んでみる?
タイ移住計画

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2025.07.15

10 min read

すっかりタイの虜になってしまったそこのアナタ。いっそのことタイに住んでみませんか? 何を目的に暮らすかという視点から、現実的なビザや役所の手続きまで。これを読めば移住の夢物語の輪郭が少しだけクッキリしてくる!?

Text : Mai Miyajima Cooperation:Daisuke Sato(Asia Dynamic Communications)

タイで何して暮らす?

タイに長期滞在しようと思ったら必ず必要なのがビザ。タイでどう過ごしたいか、目的に応じて自分に合ったビザを取得しよう。

学校で学びたい!

© GOF Summer School

タイへの留学は現時点でタイ語ができなくても検討可能。大学によっては英語で学べるInternational Programや外国人向けのタイ語講座を開講している。課題も多くハードだが、しっかり勉強したい人にはぴったり。一方、タイを楽しみつつ勉強もしたいという人には私営の語学学校に通うという手もある。こちらもタイ語だけではなく英語を学ぶコースもあり。ただし、語学学校の場合、留学ビザが出ない学校もあるので、事前に確認が必要だ。

リモートワークしたい!

© visoot uthairam

温暖で花粉症もなく、ごはんもおいしく、居心地のよいカフェやコワーキングスペースも充実するタイはノマドの聖地。これまでは、観光ビザを利用して入国し近隣国との行き来で滞在期間をリセットし、長期滞在する人も多かったが、コロナ禍ではそれも不確実なものに。そんななか、一定の条件を満たしたリモートワーカーには、正式にビザが発給されることが決定!そのビザについてはSTEP3のコラムを参照。

2022年9月から申請開始! リモートワーカーにもビザ発給

これまでタイでは、ほかの多くの国と同様に、就労ビザと労働許可証をもたない外国人の就労は認められていなかった。しかし、今後は「どこからでも仕事ができる」プロフェッショナルワーカーを積極的に呼び込むことを発表。2022年9月から申請がスタートした「長期居住者ビザ(LTR)」の適格基準のひとつにそれが盛り込まれている。たとえば、過去2年間の所得が8万ドル以上の上場海外企業で働くリモートワーカーなど。条件さえ合えば、タイでのリモートワークが正式に認められたかたちだ。

現地で働きたい!

© ILO Asia Pacific

一見ハードルが高いようでも、ビザ取得の面から考えると、就職先から必要書類を送ってもらい就労ビザを取得するのが一番シンプルな選択肢。高額な費用も必要なく就職先の会社から労働許可証を申請してもらえばいい。ちなみに長期滞在ビザで労働ができるのは原則就労ビザを取得した人のみ。現地でタイ人と一緒に働く日々は、カルチャーギャップも含めて楽しい経験となるはず!就職活動の方法はSTEP2にて。

リッチライフを送りたい!

© Dmitriy Kruglyak

タイ政府は富裕層の外国人移住を歓迎!そのため、一定額以上のお金があれば長期ビザを取得可能。タイ政府観光庁認可の「タイランドエリート」なら、60万バーツで5年、100万バーツで20年という、ほかの国にはない長期ビザを取得できる。さらには、空港に送迎や特別レーンが用意されるなどのVIP待遇や、無料でゴルフ場やスパを利用できるなどリッチな特典もたくさん!セレブな生活を、ぜひタイで。

ゆったり老後を過ごしたい!

退職後、第二の人生の舞台にタイを選ぶ人も多い。それもそのはず、リタイアした人向けのビザが用意されているのだ。「リタイアメントビザ」または「ロングステイビザ」は、50歳以上の退職者向けで、月の年金受給額が6万5000バーツ以上または80万バーツ以上の預金が3カ月以上あることなどの条件をクリアすると発給。金額の条件はあるが、就労先も学校も必要なく最大10年タイにいられるという点ではありがたいビザ。

渡航前の準備アレコレ

渡航前はやることがたくさん!
ビザの申請と合わせて、役所まわりの手続きや保険の検討などもお忘れなく。

ビザはいつまでに取らないといけないの?

© alex philip

基本的には渡航日にビザが手元にあればOK。ただし、領事館では申請・受取の日時が限られているので早めに手続きを。渡航までに目的のビザが取れない場合、ノービザや観光ビザで渡航し、タイで準備を進め、近隣国に一度出国してビザを取得するという方法もあるが、コロナ禍で他国への往来がスムーズにできない可能性がある今は、日本で取得してから渡航するほうが安心。

就職活動は日本にいてもできる!

© ILO Asia Pacific

「タイ 求人」で検索すると、たくさんの日本人向けの求人情報がヒットする。これらに直接応募、もしくは日系の人材紹介会社を利用すれば、オンライン面接でタイに行かずして現地の就職先を決めることも可能。心配なのは言葉の壁だが、日系企業専門の営業職など、職種によってはタイ語・英語ができなくてもOKな仕事もある。自分にできそうな仕事がないかチェックしてみよう!

ビザを発行してくれる学校を探そう

留学ビザは国立校・タイ教育省認可の私立校に通う生徒に付与されるものだが、語学学校など私営の学校でも留学ビザを取得できるところがある。ビザ発給の条件は急に変わることがあるので、通いたい語学学校を見つけたら要確認。語学学校に通う場合、日本でビザを取得していくことが難しいため、タイ入国後に学校のビザサポートを受けて手続きするのが一般的。

住民票・年金・健康保険…… 役所の手続きは忘れずに!

役所に海外転出届を提出できるのは、渡航2週間前から。海外転出に伴う役所の手続きは、①マイナンバーカードを返納(帰国して住民票を戻すと同じカードが使用可能に)、②国民健康保険脱退の手続きをし、渡航日にポスト投函で保険証を返納、③国民年金の加入義務がなくなるので任意加入の検討、などがある。住民税の支払い手続きや確定申告などが絡んでくることも。

医療保険は私立病院にかかれるものを

© AshleyMonteiro

海外生活で心配なのが、怪我や病気による高額の医療費。タイの公立病院では満足な治療が受けられないことが多いので、1~2年単位の海外旅行保険に日本で加入するか、タイの民間医療保険に現地で加入するべき。頻繁に日本に帰国する機会がある人はクレジットカード付帯の海外旅行保険でもOK。語学力が不安な人は日本語対応の病院にキャッシュレスでかかれる保険に入るのが吉。

タイに荷物を送るときは関税に注意!

© Justine

入国前に長期滞在可能なビザを取得できた場合、個人の使用済み荷物や別送品は関税が免除になる。荷物が多い場合は海外引越しサービスを使えば手続きもスムーズだ。もし、上記の免税制度を使わずに荷物を発送する場合、ランダムで高い関税がかかることがあるので注意。インボイスの金額を少額に抑える、重いものは入れない、箱はなるべく小さく使用済みの古いものを使えば逃れることができるかも!?

子どもの学校選びどうしたらいい?

© rrriles

子連れでタイに移住する場合、悩むのが教育。バンコクとチョンブリー県には日本人学校があり、小~中学までは日本と同じカリキュラムで日本語教育を受けられる。インターナショナルスクールも多くあり、日本よりも安い金額で通える学校も。タイ教育省の認可校であれば、保護者ビザも発給されるので、子どもの教育のために移住というパターンもあり。

現金の持ち込みとネットバンキングの確認

© จิระภัทร พวงมาลา

日本から持っていく現金の額は、資産額や移住後の収入の見込みがあるかなどにもよるので人それぞれ。少なくとも、2カ月分程度の生活費と3カ月分程度の家賃相当のお金は持っていきたい。ただしタイへ外貨を持ち込む際、通貨種別問わず1万5000米ドル以下と規制されており、超過する場合は税関申告が必要になるので注意。また、海外ATMから現金を引き出せる銀行口座の準備と、お金の出入りを確認するためのネットバンキングの登録も忘れずに。

家探しはどうする?

© -Vijith-G

タイの家探しは日本と比べて本当に簡単。住んでみたいアパートやコンドミニアムを見つけたら、建物にいる管理人に「部屋を見せて」と声をかけ、気に入ったら2~3カ月分のデポジットを支払えばすぐに住み始められる。バンコクでも1万バーツ程度からスタッフ常駐・プール&ジム付きの部屋を見つけることは可能。夢がある~!

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Yayoi Arimoto

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