名称：ジョージア（Georgia）
面積：6万9,700km²（日本の約5分の1）
人口：370万人
首都：トビリシ
元首：サロメ・ズラビシヴィリ大統領
北はロシア、南はトルコとイラン、西は黒海、東はカスピ海に面しているコーカサス3国。古くから大国や諸民族の影響を受けるこの地はさまざまな文化が行き交う交差点となり、それぞれが独自の言語や宗教文化を築き上げてきた場所。まずはそんなミステリアスなベールに包まれる3国の中からジョージアの基本情報を知るところから始めていきましょう。
Illustration：Takanobu Murabayashi / Supervision : Karen Hamada / Text : TRANSIT
●基本情報
●主要都市
トビリシ（Tbilisi）
約110万人が暮らすジョージアの首都。紀元前4000年頃から幾多の支配者が従え、それぞれの文化がいまも残る歴史ある街。
©︎monticello
クタイシ（Kutaisi）
ジョージア第3の都市で、イメレティ地方の州都。人口は約13万人。2012年には議会議事堂がトビリシから移転された。
©︎BearFotos
バトゥミ（Batumi）
ジョージア内の自治共和国・アジャリアの首都で約20万人弱が暮らす。ロシア系住民も多く、観光や娯楽産業で賑わう。
©︎DedMityay
●自然と気候
大コーカサス山脈やリヒ山脈などが連なり、国土の多くが山岳地帯に属する。とくに標高の高い北部は万年雪や氷河もみられるが、西部は黒海に面しており比較的温暖。緯度でいうと青森ぐらいの場所にあり、日本同様に四季もある。
●産業
ワイン用のブドウや食肉、チーズの生産など農業・畜産業が中心で、ワインやミネラルウォーターの国外輸出も盛ん。また近年は国を挙げて観光客や外国企業の誘致などを積極的に推し進めており、ビザの緩和や観光資源の整備に力を入れている。政策が功を奏し、世界銀行による「ビジネスのしやすい国（2019）」では7位になり、都市部ではIT産業やサービス業従事者が増加中。国民1人あたりのGDPは6,671USDで世界第112位、平均月収は約530USD。※参照GDP/IMF推計値、平均月収/UNECE（ともに2022）
●宗教
4世紀初頭に当時のジョージア国王がキリスト教の洗礼を受け、現在も国民の大半が東方正教会系ジョージア正教会に属する。また、東部のアゼルバイジャン系住民や北部の北コーカサスの諸民族集団などはイスラーム教徒が多い。
⚫︎文化
ポリフォニー（多声音楽）、ジョージアンダンスなど伝統芸能が数多く残る。お祝い事のときには民族衣装「チョハ」を着ることも。レスリングやラグビーといった屈強な身体を活かしたスポーツが盛んで、栃ノ心関など大相撲で活躍した選手も。
©Vineyard Perspective
TRANSIT62号では、ここで紹介したジョージアの基本情報のみならず、アルメニア、アゼルバイジャン、さらには北コーカサスの多彩な文化、歴史、食など未知の世界コーカサスの魅力が詰まった企画が満載な一冊となっています。完全版をぜひご覧ください！
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