伝説のクノッソス宮殿を発掘した日

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伝説のクノッソス宮殿を発掘した日

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2025.03.14

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1900年3月16日は、クレタ島のクノッソス遺跡を発掘した日。単なる作り話と思われていた伝説の宮殿が、実在したことがわかった瞬間でした。

© Trine Juel

紀元前2000年頃、エーゲ海に浮かぶクレタ島で栄えたミノア文明。その中心地となったのが、クノッソス宮殿でした。ミノア文明はギリシャ本土にも影響を及ぼし、「ヨーロッパ最古の都市」と表現されることもあります。
 
「牛頭人身の怪物ミノタウロスが閉じ込められていた」といった噂や、1300以上もの部屋からなる複雑な造りのために、一度足を踏み入れたら出て来られないといった伝説が語り継がれてきました。しかし、数々の歴史家がその遺跡を探しても見つからなかったため、作り話に過ぎないと思われていたのです。

© Trine Juel

そんななか、1900年に始まったイギリス人考古学者アーサー・エヴァンスが、この宮殿の遺跡を発掘します。美しき陶芸品や壁画の数々に加え、ワインの生産システム、水洗トイレや浴槽跡……驚くべきほど高度な文明の痕跡が見つかり、当時としては世界最高水準の青銅器文明が花開いていたことが判明しました。

© Rolf Dietrich Brecher

宮殿跡を訪れれば、その複雑な建築構造に驚かされるはずです。1階には王座の間や奉納庫、2階には儀式場や広間、倉庫の跡。伝説の通り、迷宮に迷い込んだかのような感覚を味わうことができます。壁や回廊を彩る美しき壁画の数々も見どころです。4000年前の人間が描いたものですが、その躍動感が現代に生きる私たちの心を揺さぶります。

© qfwfq78

長年にわたって歴史家のロマンでありつづけた”伝説の宮殿”。現実に訪れることができるというのは、幸運な時代に生まれたのかもしれません。

© Inge Knoff

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Yayoi Arimoto

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