2月27日は、国際ホッキョクグマの日。
国際ホッキョクグマの日は、北極圏の象徴であるホッキョクグマの保護と、急速に変化する北極環境への関心を高めるために制定されました。
© Alaska Region U.S. Fish & Wildlife Service
日本でも馴染み深く、動物園で不動の人気を誇るホッキョクグマ。その堂々たる美しい姿は、老若男女問わず多くの人びとに愛されてきましたが、近年の地球温暖化や人間活動による環境破壊の影響で、北極の氷原は急速に縮小し、生息地は深刻な危機にさらされています。
© Christopher Michel
© U.S. Geological Survey
北極圏は、地球上でもとくに敏感な環境のひとつです。
温暖化に伴い、北極の海氷は急速に溶け、ホッキョクグマが獲物を狩るための足場である氷の面積が大幅に減少しています。このため、ホッキョクグマは十分な食糧を得られず、繁殖や子育てにも悪影響が出ているのです。また、温暖化による海面上昇や異常気象は、北極全体の生態系に大きな変化をもたらしており、ホッキョクグマの生活環境はますます厳しくなっています。
© INABA Tomoaki
ハワイとオーストラリアの中間に位置するツバルは、海面上昇の影響で世界で一番最初に沈む国といわれている。
© Michael Coghlan
2025年1月10日、アメリカ航空宇宙局(NASA)は、2024年の地球表面の平均気温が記録開始以来もっとも高かったと発表しました。
NASAの研究によれば、2024年の平均気温は20世紀(1951〜1980年)の基準値より約1.28℃高く、2023年に記録された最高気温を上回ったとのこと。ビル・ネルソン長官は、2024年が1880年以降もっとも暑い一年となったと指摘し、カリフォルニア州で猛威をふるった山火事の被害にも触れ、変わりゆく地球環境を理解し、対処することの重要性を訴えています。
過去数年、米カリフォルニア州では毎年のように晩夏から秋にかけて山火事が起きるようになっている。
© U.S. Geological Survey
国際ホッキョクグマの日は、地球全体の環境保護を考えるための大切な呼びかけの日です。
私たち一人ひとりが、日常生活のなかでリサイクルの徹底、環境に配慮した製品の選択といった小さな取り組みを積み重ねること。
今日という日をきっかけに、未来の地球環境保護に向けたはじめの一歩を踏み出してみませんか?北極圏の氷原を、ホッキョクグマを守るためには、私たち全員の行動が不可欠なのです。