2月26日はアメリカの雄大な自然の代名詞、グランド・キャニオンが国立公園に指定された日。
© prayitno
1919年2月26日、米政府はグランド・キャニオンの広大な風景と多様な地形を保護するため、一帯を国立公園に指定しました。この歴史的な決定は、自然保護運動の先駆けとなり、その後、多くの国立公園の設立へとつながる重要な一歩となりました。さらに、1979年にはユネスコの世界遺産に登録され、年間数百万人の観光客が訪れる世界最大級の観光地となっています。
© A Guy Named Nyal
ヨーロッパ人がグランド・キャニオンに初めて目を向けたのは、今から500年ほど前のこと。1540年にフランシスコ・コロナド検隊がこの地に足を踏み入れたのち、1776年にはスペイン人司祭のフランシスコ・ドミンゲスとシルベストレ・ベレス・デ・エスカランテが訪れ、この壮大な峡谷の存在が世に知られるようになりました。
© Stuart Seeger
切り立った岩壁、深い峡谷、そして、時の移ろいとともに変化する美しい色彩……。
人びとの心をつかんでやまないグランド・キャニオン国立公園ですが、風景写真家アンセル・アダムスもその一人。自然保護運動に尽力した彼は、グランド・キャニオンの美しさを捉えた作品をいくつか残しており、自然の魅力と保護の必要性を強く訴えるメッセージとして、今なお多くの人びとに影響を与えつづけています。
アンセルアダムスが捉えたグランド・キャニオンの大自然。
いま、人間活動により自然環境が急速に失われています。
過去数十年で森林面積は約40~50%減少しており、世界自然保護基金(WWF)が発表した「Living Planet Report」では、哺乳類、鳥類、魚類、両生類などの野生動物の平均個体数が70%以上も減少していると指摘され、絶滅危惧種は推定1,000万種以上に上るとされています。
世界各地で様々な保護策や対策が講じられている一方、森林伐採を経済の基盤としている国や、その産物に依存する人びとも存在します。そのため、直ちに森林破壊を完全に止めることは困難ですが、少しずつ改善へ向かう努力は十分可能です。
地球から自然が消えないよう、まずは日々の選択を見直すこと。小さな取り組みの積み重ねが、長い目で見れば地球環境の保全にきっと繋がるはずです。
私たち一人ひとりにできることを考え、実践してみませんか?
Yayoi Arimoto
COUNTRIES
View All
CATEGORIES
View All
Yusuke Kabuki
ABOUT US
TRANSITとは?
TRANSITは、雑誌とwebをとおして、
地球上に散らばる
美しいモノ・コト・ヒトに出合える
トラベルカルチャーメディアです
MAGAZINES&BOOKS
Back Numbers